デイサービスとデイケアの違いと資格について
介護サービスは、施設に入居を必要とするものと、しないものに分類され、入居を必要としないものの中に、デイサービスやデイケアがあります。
「通所サービス」とも呼ばれるデイサービスとデイケアは、どちらも日中の決められた時間で、施設内において、さまざまな介護サービスを提供しています。
この2つは、名前は似ているものの、そのサービス内容やサービス目的は大きく異なります。混同されやすいこれらのサービスには、どういった違いがあるのでしょうか？
このページで、詳しく説明していきます♪
★デイサービスとは？
デイサービスは、介護保険サービスで「通所介護」という名前で呼ばれているサービスです。
「在宅介護をしてくれる家族の負担を軽減したい」といった理由で利用することが多いといわれ、老人ホーム等に入居するほどの重度の要介護状態ではなく、ある程度自立した方が利用されています。
引きこもり防止のため、外出や社会交流を目的とし、利用者は日中の一定時間、施設に通い、食事や入浴、機能訓練といった介護サービスを受けます。
【デイサービスの１日(例)】
09:30 送迎車により施設に到着
10:00 健康チェック
10:30 入浴
12:00 昼食
13:00 食後のリラックスタイム
14:00 レクリエーション活動
15:00 ティータイム
15:30 クラブ活動
16:30～ 送迎車により自宅に到着
【デイサービスで役立つ資格について】
- 介護職員初任者研修
- 普通自動車運転免許
を持っておくと良いでしょう。
介護職員がデイサービスに勤務する場合、主に生活に関する介助が主体となります。入浴や脱衣の介助、排泄介助、食事介助、レクリエーションの進行、連絡帳の記入など、介護職員が中心となってデイサービスを進行させますので、介護の基礎を学ぶ「介護職員初任者研修」の資格が役立ちます。
また、送迎時に運転手を兼務する場合もありますので、運転免許は持っておくと有利になります。
特に、小規模のデイサービスでは、職員の人数も少ないため、職員が運転手として送迎に向かうケースが多いです。逆に大人数のデイサービスでは、運転手を専門的に雇用している場所もあります。
★デイケアとは？
デイケアは、介護保険サービスで「通所リハビリテーション」と呼ばれているサービスです。
利用者が日中に一定時間施設を利用するという点はデイサービスと同じですが、利用者の目的は、介護サービスを受けることではなく、「リハビリテーションを受けること」になります。
リハビリテーションサービスとは、入浴や食事といった生活介護ではなく、「身体機能の回復」に重点を置いたサービスです。身体機能の維持や回復、認知機能の改善、日常生活の回復を目的とします。
ただし、デイケアで食事や入浴といったサービスが受けられないかというと、そういうわけではありません。あくまでもリハビリテーションが主目的であるため、サービスが簡素化されていることはありますが、一通りの生活介護サービスを受けることができます。
【デイケアの１日(例)】
～10:00 送迎、来所
□□□□□到着した方から健康チェック(体温・血圧測定、体調確認)
9:45～ ラジオ体操
□□□□□入浴や個別リハビリテーション訓練、運動レクリエーション、
□□□□□脳活性レクリエーション等を実施
11:30 食前の体操(口腔体操を中心に)
12:00 昼食
13:00 午後の体操(身体の体操を中心に)
13:30 入浴や個別リハビリテーション訓練、運動レクリエーション、
□□□□□脳活性レクリエーション等を実施
□□□□□趣味活動(囲碁・将棋・麻雀、編み物等)
14:45 おやつ
15:00 帰りの準備、帰りの体操
15:30～ 送迎、帰宅
【デイケアで役立つ資格について】
- 介護福祉士
- 介護職員初任者研修
- 福祉レクリエーションワーカーなどの資格
を持っておくと有利でしょう。
デイケアの場合は、看護師、理学療法士や作業療法士などが中心となって、リハビリを主としたサービスを提供します。
もちろん介護度によって状態は異なりますが、介助が必要な場合や、入浴、排泄介助などは介護職が主となって行いますので、介護福祉士や介護職員初任者研修を持っておきたいところです。
また、リハビリに関して、介護職がリハビリ補助を行ったり、利用者さんの様子を見ながら状態を看護師などに報告します。
レクリエーションもリハビリを兼ねた内容が多いことから、福祉レクリエーションワーカーなどの資格を所持しておいても良いでしょう。
★デイサービスとデイケア、どちらを選べば良いの？
デイサービスは介護職の人数も多く、看護師の人数は比較的少ないです。
逆にデイケアは介護職の人数はあまり多くなく、看護師や理学療法士、作業療法士など医療関係の人数が配置されています。
●介護士として、利用者さんへの「生活援助」をしていきたいという方は
→ デイサービス
●介護士として、医療従事者とともに利用者さんの「リハビリ支援」をしていきたい方は
→ デイケア
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